粉雪のファンタジー
第2章 *拓の告白*
できれば私は涼にはもう、
逢いたくありません……
いつまでも涼が好きだった、
綺麗だった私だけを、
覚えていて欲しいから……
……遠くから……
涼を見つめているから……
毎日涼が楽しく、
幸せに暮らせる事を、
願っています……
涼はきっとこの手紙見たら、
泣いちゃうかな?……
いい男なんだからいつまでも、
暗い顔していないでね。
これからの涼の人生も、
素敵な色を持つ様に、
コンクールの優勝……
影ながら願っています。
貴方ならきっと大丈夫だから。
……最後に涼……
……有難う……私と……
出逢ってくれて……
……有難う……こんな私を……
愛してくれて……
世界一
幸せになって下さい。
そして生まれ変わっても、
きっと……
貴方を何度でも、
愛する私を……
許して下さい……
……涼……
……世界で一番愛してました……
雪より
俺は雪の手紙を読み終えると、
声を張り上げていつまでも、
泣いていた……
まるで子供のように……
……ねえ……雪……
……キミは俺といて……
……本当に……
……幸せだったの?……