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粉雪のファンタジー

第2章 *拓の告白*




次の日俺は、
撮影場所で後輩の章と一緒だった。
休憩中に俺は章に雪との事を相談した。
雪に逢いに行くべきか葛藤があったし……
情けないけど一人で抱え込むには、
辛過ぎるから……



全て話しを聞き終わって、一瞬……
重い空気が流れたけど……
やがて章が口を開いた。







『……そうだったんですね……
先輩大丈夫ですか?……』


『……』



『……先輩……
雪さんに逢いに行くんですか?……』



『……まだ解らない……
どうする事か一番ベストなのか、
解らねーんだ……』



『……そうですよね……
そんな簡単に答えなんて、
出ませんよね?……』



『……お前ならどうする?……』



『……俺っすか?……
実際そーならないと解ら無いけど、
でも……』



『……でも?……』



『……俺なら……多分……
最後まで一緒に傍にいるかな?……』


『……』



『雪さんは言葉では先輩に、
逢いたくないって言ってるけど……
本当は先輩に逢いたいと、
思ってますよ。きっと……』



『……章……』



『それに先輩は雪さんに、
世界一愛されてるんですよね?……』



俺は章の最後の言葉に
ドキッとした……




……章の前で初めて泣いた……



それと同時に、
気持ちが凄い軽くなった……

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