粉雪のファンタジー
第3章 *涼の決心*そして最終章~
…最近やけに雪は……
甘えてくる……
可愛いいからいいけど♪
病室まで雪を連れて帰る。
『……雪……また明日な♪』
『……気をつけてね……涼……』
『……雪こそ……』
病室を出て帰ろうとしたら、
医師に呼び止められた。
『あのスミマセン。
雪さんの身内の方ですか?……』
『……恋人です……』
『……そうですか……
今少しお時間ありますか?』
『……あ、はい……』
俺はある部屋に通された。
『どうぞお掛け下さい。』
『……どうも……』
『雪さんの病気の事は、
どのくらい知ってます?』
『……大体は……』
『……では……
はっきり言いますが、
思ったより進行が早いんです。
これ以上面会は危険かと。』
『……ッツ!……』
『……そんなッ!……
俺……最後まで……
アイツの傍に居たいんです!!……』
『申し訳ありませんが。何かあったら、
連絡しますんで連絡先を……』
『……ッツ!!……』
俺は携帯番号を殴り書きして、
医師に投げつけた。
『何かあってからじゃ遅いんだよ!!』
俺は泣きながら車を運転して……
やっとの思いで、
マンションにたどり着く。
そして……泣き崩れた……
『……傍にも……居られ無いなんて……
雪……雪……』
……もう俺にはなす術が無かった……
……いつまでも泣き続けた……