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粉雪のファンタジー

第3章 *涼の決心*そして最終章~




……それから俺は……
やっとの思いで仕事をこなす、
日々を過ごしていた。
見るに見兼ねて後輩の章が、

俺を飲みに誘い出してくれたけど、
そんなものは一次的なものに、
すぎなかった……

一人になると孤独感で、
押し潰されそうになった……
もちろん……
寝られる訳がなかった……




先輩にももう雪に逢えない事を
話していた……









『……お前は良くやったよ……』







と、言ってくれたけど……










……俺はまだ何もやって無い……









……そう思った……



あれから俺は医師に、
自分の気持ちを全て話したけど……




『……今逢う事は……
雪さんの死を早めるだけです。』
と言う、
医師の言葉を聞いて……
















……俺はついに雪に逢う事を止めた……










ある日郵便受けに俺宛てに、
小包みが送られてきた。
雪からだった……
開けて見て俺はその場に座りこんだ。



『……ッツ!……』



カーペットの上に俺が雪に贈った、
お揃いの指輪が崩れ落ちて来た……
弱々しい字で……



『……涼……今まで……
有難う……
幸せになって下さい……
ずっと
愛してました……
さようなら…… 雪』



と、書かれていた……



『……雪!……もう無理なのか……
雪……雪!……』



……その晩……
俺の涙が止まる事は無かった……

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