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粉雪のファンタジー

第3章 *涼の決心*そして最終章~





……そして迎えた入賞式当日……



12月20日。



会場には沢山の、
関係者、記者など……
来客も含めかなりの人数に。
なっていた。



そしていよいよ入賞式が始まった。



ステージ上には俺の他に残り4名の、
入賞者が次々と表彰されて行く。


そしていよいよ金賞優勝である、
俺の番になると、
会場のボルテージは、
最高潮に達した。



俺が喜びの声を発しようとした時、
司会者が俺に、
耳打ちをしてきた……







……そう……雪が死んだと……







俺は華々しいステージ上で、
最愛の雪の死を、
聞く事となってしまった……



次々と出される質問に、
俺はやっとの思いで答えていた。
立っているのもやっとだった……
そして最後の質問へ。



『……この喜びを誰に
伝えたいですか?……』








『……俺の最愛の女性……
雪へ……この賞を捧げます!』








それだけ言うと俺は、
会場を後にしてしまった。


『……あっ!!……
高杉さんッ!?
まだトロフィーが……』



司会者の声を払いのけ俺はひたすら、
人気のない場所を探して、
ようやく人気のない公園に辿り着く。
ベンチに座って出来上がったばかりの、
雪の特大パネルを胸に俺はようやく、
泣く事が出来た……



『……雪……雪!……
俺やったんだよ!……
優勝したんだよ……
雪のおかげなのに……
なんで居なくなるんだよ!……



……俺……まだ……雪に……
有難うって言って無いよ……
雪……俺を残して……
雪……雪!……』



俺は一目もかまわず泣いて居た……




……この日俺は……
最高の名誉を手に入れ、
最愛の人を失った……






12月20日



……俺の最愛の人……



……雪が天に召された……

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