
TABOO
第1章 *初めての出逢い*
……美沙は……
同時にこの青年に引き込まれて居る、
自分を感じていた……
……こんな事もう二度と……
無いだろうな……
美沙はためらっていた。
すると青年が、
『……今日だけでいーから……』
と、また誘ってきた。
幸い夫の帰りは今日は遅い。
遊ぶには打ってつけだ。
『……ほんとに今日だけ?……』
『……うん……』
『……ちょっとだけなら……』
『……ホント?……ヤッタ♪』
青年の笑顔がさっきより増して輝いた。
『車あそこなんだ♪』
青年の隣を歩きながら、
……きっと……
こんな子の誘いを断るなんて子、
居ないだろうな……と、美沙は思った。
『乗って?お姉さん♪』
慣れた手つきで車のドアを開ける。
ドアを開けて助手席に座る。
『……あ……俺、零って言います。
立花零……
レイって呼んで下さい♪』
『……お姉さん名前は?……』
『……え、あ、美沙……早川美沙です。』
『……ミサ?……可愛いい名前だね♪』
美沙は吸い込まれそうな、
青年の瞳にドキッとしていた。
『……美沙さん……
時間どのくらい平気?……』
『あ、1時間くらいなら……』
『……1時間か……』
そう呟くとレイは車を走らせる。
『なんの仕事してるの?』
美沙はやっとの思いでレイに聞いた。
黙って見つめるだけで精一杯だった。
そのぐらい、
レイにときめいていた……
