テキストサイズ

TABOO

第1章 *初めての出逢い*





『コックだよ。これでも。チーフ♪』

六本木のレストランで
腕を振るっているという。以外だった。
以外としっかりしてるんだ。
…と思った。どう見ても、
ホストかフリーターぐらいにしか、
見えない。
するとレイが、

『今、以外~?って思った~?』

と、聞いてきた。
見透かされた。美沙は慌てて、

『そんな事ないよ。ただ、
夜の仕事の方が似合うと思ったから。』

『ハハッ…
よく言われるよ。お姉さんは、
美沙さんって呼んでいい?……』

『……美沙でいいわよ……』

『……え……?
呼び捨てでいいの?……』

美沙は黙って頷いた。

『……美沙って可愛いいよね♪……』

『いつもそうやって口説いてるの?』

『俺、基本的にナンパはしないよ。
ただ今日は美沙がめっちゃ綺麗で、
オーラあったから。
つい声掛けちゃったけど……
仕事も忙しいから、
彼女も今は作らないし。』

……本当だろうか?……
本当にこんな綺麗な子が、
一人でいるのだろうか?……

美沙にはとても信じられなかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ