TABOO
第4章 *未来へ*
ーーー
ーーーー
ーーーーー
……やがて月日は経ち……
美砂は一人で我が子を産んだ。
『おめでとうございます。
可愛いい女の子ですよ。』
……ギャア!……オギャー!
『……女の子……』
美砂は愛しい、
我が子を抱きしめ、
涙を流した……
『……ごめんね……赤ちゃん……
淋しい想いさせて……
お母さん……
頑張るからね……』
その頃もう一人懸命に、
人探しをしてる人が居た。
そう、美砂の元夫。
夫もまたレイの事を、
捜して居たのだ……
……このままでいい訳がない……と……。
愛した女が不幸になる。
それだけは絶対に嫌だった。
そしてやっと、
手掛かりを掴んだ。
夫はあの、
愛してしまった女と、
一緒に暮らしていた。
女がある日偶然、
メモを見つけた。
『……ねえ、これ……
何かしら?……』
見ると美砂の字で、
綴られた手紙だった。
……ッツ……
アイツこれを……
出す気でいたんだ……
それは美砂がレイに宛てた、
最後の別れの手紙だった。
差出人
立花零様
……レイ?……
中を見るとそこには、
『……レイ……
貴方は六本木の有名レストランの、
チーフなんだからしっかり働いて、
いつか夢を叶えて下さい。』
と、書いてあった。手掛かりになる、
と思った。