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ふたつの鼓動

第2章 1ヶ月ぶりの













キーンコーンカーンコーン...









「起立!礼!着席!」







4時間目が終わり、お昼休みの時間






「っよーっし!!お昼だ!」





椎香がウーッと伸びをしながらそう言ってわたしの席の前に座る






「さてさてー、大丈夫なのびーたん」





眠そうな顔が急に真面目になってわたしをみた






「...ん?なにが?」






恐らく言いたい事はわかっているけど

わたしはわざと知らばっくれてみる






「だっーからっ!有弥くんのことよ!わかってんでしょ〜」





わたしの鼻をペシッと押して唸りながら

心配そうにわたしを見る





椎香にだけは有弥のことを打ち明けている


もちろん”やくざ"ってこと。





仕事が仕事だからなかなか会えないこともわかってくれている。


だからこうして付き合ってからの半年間

椎香が心配して 相談に乗ってくれていた


仕事で会えなくてわたしが寂しいときはいつもこんなふうにすぐ気づいてくれる





「...大丈夫よ。ありがとなぁ椎香」





わたしは椎香に微笑んで

お弁当のブロッコリーを口に入れた







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