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校えっち(校閲)ガール

第2章 桐生悠人の事情①

外の景色が夕焼けから夜景に変わる頃
繋いだ先の手の震えは止まっていた。

「少しは慣れた?」
「はい……付き合わせてしまって
ごめんなさい」
「いやいや。俺も少し慣れた」

手を繋いでいるだけで心強かった。

男の俺がそう言ってしまうのは
気が引けてしまい口にはしなかった。

「あの……きるうさん……」
「ん?きるうさん?」

俺のこと?

「ごめんなさい……舌が回らないみたいで」

あ……桐生さんね。

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