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兄達に抱かれる夜

第5章 毎日日替りであの子達と過ごして貰いますよ?





何よりも、辛いんだ」




あたしが本当に寝てないって、康兄様にはバレているんだ。



その事に気付いて、しょうがなく、寝返りをうち、すぐ目の前に康兄様の艶やかな瞳とぶつかり、ビクリとする。



「恵麻……?」




嬉しそうな康兄様の綺麗な顔が、甘く微笑み、そのまま、優しく唇が重なった。




「〜〜〜〜〜!」




重なった唇は一瞬で、すぐに唇を離して、康兄様の体が離れていった。




あたしの顔が熱くなるのが分かって、顔をぷいと反らした。




「赤くなって可愛い、悪いな恵麻。
でも食事はちゃんと取るんだよ、もう一度暖め直して持って来らすから、それとも、俺が食べさせてあげたほうがいい?」



康兄様の瞳が誘うように甘く揺れる。




いちいち色気を振り撒かないで欲しいっ。




「自分でちゃんと食べるからっ、康兄様はもういいから、出て行ってっ?」




あたしは赤くなりながら、なおもまとわりつく、康兄様の背中をぐいぐい押して、なんとか、部屋から追い出したのだった。




「明日、楽しみにしてるよ?」




最後にまた、色気を振り撒いて、あたしの心臓が激しく揺さぶられてしまった。




夕食のワゴンを持って帰らしているから、流石だなと思い、少し気分が軽くなったんだと気付いた。



あんな事があっても、ちゃんと笑えて、たぶん、食事も普通に食べるようになるんだろうな。




そうして、心は麻痺していって、本当に日替りで兄様達との夜を過ごしていくんだろうか?




そんな事、本当に耐えれるのだろうか、不安で堪らない。




コンコン、軽くドアが叩かれて、夕食を暖め直してくれたんだろうと思い「どうぞ」答えて、ベッドから体を起こした。




「やあ、恵麻、体はもう、平気かな?」




にこにこの満面笑顔で、女の子泣かせな艶やかな魅力を振り撒いて、和兄様が夕食のワゴンを引いて、普通に部屋に入って来た。




「和兄様……っ?」




和兄様がこの部屋に入って来た瞬間から、部屋が華やぐ雰囲気になる。




それほどの存在感、会いたくなかったあたしの気持ちなんか、お構い無しで、勝手に惹き付けられる、魅力を放つ。



「今日はずっと会えないかと思ってしまったけど、康にいから、また、先を越されてしまったからね、せめて食事

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