兄達に抱かれる夜
第9章 こんなこと、もうやめて。
でも、昨日は和兄様と……。
今日飲まなかったら、どうなるんだろう、分からない。
「お前は今日はずっと俺と一緒なんだから」
せっかく服を着たばかりなのに、また、脱がされてしまう。
「嫌っ……翔太兄様……っ、こんなこと、もう、やめて……っ」
強引に乱暴に服を脱がされて、強い力で荒々しく抱きしめられた。
腕を掴まれて、鋭くあたしの瞳を、真っ直ぐに見つめられる。
「お前との子供を欲しがる俺達を見て、馬鹿にしてたのか、どうせピルを飲んでるから、妊娠しやしないのにって、笑っていたのか?」
睨むような鋭い瞳があたしの目を、真っ直ぐに見つめて、追い詰められたように、動けない。
「違うっ、そんな事ないっ、あたしは……っ」
あたしは……っ?
何を言おうとしてたんだろう。
頭の中が真っ白になって、泣きながら首を振ることしか出来ない。
「今度から俺との時は飲ませない、だけど、他の奴の時はちゃんと、飲めよ」
悲しくなって、涙が滝のように溢れてしまう。
やっぱり、翔太兄様は。
ただ、子供が欲しいだけなの?
華族の血を引く、相続権が、欲しいだけなの?
泣いてるあたしの顔をじっと見つめて、不意に翔太兄様が目を反らして、呟く。
「そんなに泣くほど嫌なのか?そんなに……康兄が好きなのか……」
「………えっ、どうして康兄様が……?」
不意に康兄様の名前が出て、嫌な予感がした。
良く分からない、頭の中で何かが警告している。
違う、翔太兄様は、勘違いをしている、あたしが好きな人は……。
「あたしが好きなのは……っ」
言おうと思っていたのに。
その唇が塞がるように荒々しく重ねられて、激しく舌が絡められた。
「ンッ……あっ……聞いて……っ……翔太兄様……っ!」
「聞きたくない、お前は黙って、俺に抱かれろ……!」
乱暴に服を脱がされて、裸にさせられて、あたしのあそこの潤いを確認するように、指が入って、奥のほうを掻き回された。