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愛してるのに,愛せない(続)

第1章 スキマ(続きから)

((千晃side))




水が飲みたくて廊下の自販機に買いに来たが,運悪く水は1番上のボタン




ホテルの自販機は背丈が高くて1番上のボタンにはジャンプしてもぎりぎり届かなかった




((こんなとこみんなに見られたらからかわれる…))




必死で飛びはねても神様はいじわるで,ボタンに触れることすらできない




足が痛くなりはじめたとき,大きな手が水のボタンに触れた




それと同時に水が出てくる鈍い音が響く




気づけばだっちゃんが水を手に持って私に向けていた




日「ちびw」

千「だっちゃんが大きすぎるだけ!!」

日「まあね((ニヤ」



だっちゃんは自分の分のお茶を買うと,私の頭をぽんぽんと軽く叩いて


日「ほら,明日もはやいから戻ろう?」



と声をかけてくれた。




いつもなら素直に付いて行ったかもしれないけど




今日はなぜかだっちゃんと一緒に話したかった




そんなこと自分の口から言えるわけなく,俯いて立ち止まってしまう




日「千晃どうした?またなんかあった?」




だっちゃんが私の顔をのぞき込む




大きな目,綺麗な顔のラインに思わず見入ってしまう




我慢出来なくなって,勇気を出して言ってみた




千「だっちゃん…あのね…」

日「うん,どうした?」

千「だっちゃんと…もっと…しゃべり…たい…です………///」

日「……………」

千「…だめ…かな……??///」

日「いいよ,俺も話したい」




自然と頬がゆるむ


耳や顔,全身がものすごく熱くなっている


さっきだっちゃんに触られた頭が特に熱い




この気持ちの正体を知るのは,もう少し先のことだった

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