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愛してるのに,愛せない(続)

第2章 傷

((日高side))






リーダーたちが先輩を連れて行き,実彩子と真司郎が出て行った





まだ怒りがおさまらない中,まだ響き続ける千晃の泣き声で我に帰った






縛られているロープをすぐそばにあったナイフで素早く切り離し,千晃の口に貼られていたテープを取る






千晃の目からは絶えず大粒の涙が溢れている





俺は千晃を強く強く抱きしめた





今の俺には,千晃の格好などどうでもよかった






ただただ守れなかった自分に腹が立つ






日「千晃……ごめんな………約束したのに………」






自然と自分の目からも涙が出る





床を濡らす千晃の血や涙が,生々しいその光景を物語っていた








しばらくしてふと千晃の顔を見ると,泣き疲れて寝てしまっていた







誰かが来たら困るため,千晃に服を着せてあげる







着せている途中で,千晃の体に見とれてしまった







こんなときでも千晃がかわいいと思ってしまう







千晃をお姫様抱っこして,部室へと運んだ

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