愛してるのに,愛せない(続)
第2章 傷
((日高side))
どうしても千晃に聞きたかったこと
それは,千晃の過去について
日「なあ,千晃」
千「どうしたの?」
日「俺は,千晃に悩みを1人で抱えてほしくない」
千「…………」
日「昔…なにがあったのか…教えてくれないかな…?」
千「……」
少しの沈黙の後,千晃はゆっくり話してくれた
千晃の母は朝から晩まで仕事漬けだったという
それでも千晃のために毎週日曜日は必ず開けていてくれた
学校でトラブルがあったとき,千晃の母は俺と同じことを言ったという
「誰かを傷つけないための道を進むんじゃなくて,自分自身が決めた道を進みなさい」
その通りに行動をした結果
目の前で母を失った
信号無視して走ってきたトラックに衝突したらしい
千晃の母は,千晃をかばって亡くなったという
自分が遊園地に行きたいと言ったから
自分が周りを見なかったから
千晃はそう言った
それを聞いた瞬間,千晃が1人で抱えこんできたものの大きさに驚き,もっとはやくできることがあったのにそれをしなかった自分に対する悔しさがこみ上げてきた
千「ママ……ね……か…な……し…そぉ……だっ…た……」
日「うん…」
千「わた……し………の…せぃ………だよ…ね…」
千晃はこうやって毎日毎日,自分を責め続けて生きてきたようだった
日「千晃…。お母さんが亡くなったのは千晃のせいじゃないよ?」
千「……」
日「千晃が悪いわけじゃないし,お母さんも悪くない。トラックが悪いんだもん」
千「………」
千晃を優しく抱きしめると,腕の中で声を上げて泣いた
((もっとはやく気づいてあげれれば…))
胸が痛かった
どうしても千晃に聞きたかったこと
それは,千晃の過去について
日「なあ,千晃」
千「どうしたの?」
日「俺は,千晃に悩みを1人で抱えてほしくない」
千「…………」
日「昔…なにがあったのか…教えてくれないかな…?」
千「……」
少しの沈黙の後,千晃はゆっくり話してくれた
千晃の母は朝から晩まで仕事漬けだったという
それでも千晃のために毎週日曜日は必ず開けていてくれた
学校でトラブルがあったとき,千晃の母は俺と同じことを言ったという
「誰かを傷つけないための道を進むんじゃなくて,自分自身が決めた道を進みなさい」
その通りに行動をした結果
目の前で母を失った
信号無視して走ってきたトラックに衝突したらしい
千晃の母は,千晃をかばって亡くなったという
自分が遊園地に行きたいと言ったから
自分が周りを見なかったから
千晃はそう言った
それを聞いた瞬間,千晃が1人で抱えこんできたものの大きさに驚き,もっとはやくできることがあったのにそれをしなかった自分に対する悔しさがこみ上げてきた
千「ママ……ね……か…な……し…そぉ……だっ…た……」
日「うん…」
千「わた……し………の…せぃ………だよ…ね…」
千晃はこうやって毎日毎日,自分を責め続けて生きてきたようだった
日「千晃…。お母さんが亡くなったのは千晃のせいじゃないよ?」
千「……」
日「千晃が悪いわけじゃないし,お母さんも悪くない。トラックが悪いんだもん」
千「………」
千晃を優しく抱きしめると,腕の中で声を上げて泣いた
((もっとはやく気づいてあげれれば…))
胸が痛かった