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愛してるのに,愛せない(続)

第3章 アシタノヒカリ

((千晃side))






駄菓子屋の前で待っていたとき,突然大声で自分の名前を呼ばれて死ぬほど驚いた






恐る恐る振り返ると,笑ってるのか驚いてるのかわからない顔で走ってくる宇野ちゃん



虫が大量に入りそうなほど口をポカーンと開けている真ちゃん



いつもより早歩きをしてこちらに向かってくる秀太の姿があった






学校に行ってからも,先生に会うたび心配されたり驚かれたりした






((そんなに今日来たのおかしいかな……))








昼休みになって,いつも通りみんなと屋上に来たとき





そこにはニヤっと笑う遥先輩の姿があった





宇「これはこれは遥先輩,こんにちは」

遥「ど〜も〜((ニヤ」






怪しい笑みをみせる遥先輩

昨日のことを思い出して怖くなった

息をするのが辛くなり,前が見えなくなった





秀 (千晃落ち着け,俺らがいるから)


秀ちゃんが耳元で声をかけてくれて正気を取り戻した






浦「今日はなにか用事でも?」

遥「うん,千晃と話がしたくてね」

西「千晃には近づくなって言いましたよね」

遥「後輩のあなたに指図される筋合いないでしょ?((ニヤ」

浦「どうしても用事あるなら今ここでお願いします」

遥「ガールズトーク盗み聞きしようとしてるわけ?千晃,こいつら変態だからつるんでると危ないかもよ((ニヤ」

千「…っ…」

秀「お前は女とは思えないくらい性格悪いけど」

遥「秀太くんは相変わらず口が悪いね〜,いい度胸してるわ〜」

浦「あの,用件はなんですか」

遥「千晃がほしい,千晃と話がしたい」

千「……」

日「あの…遥先輩が欲しいのは,千晃じゃないですよね」





だっちゃんのその言葉に誰もが耳を疑った

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