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愛してるのに,愛せない(続)

第3章 アシタノヒカリ

((宇野side))






かなり雨が降っていたが試合前ということもあり,15分ほどのミーティングをすることになったが,千晃は現れなかった




與「千晃来なかったなあ」

西「これじゃ話できないよ,絶対」

宇「そんなのやだ…」

浦「よし,強行突破だ」

全「え、?」

浦「だから、押しかけるの!千晃の家に!」




そんなリーダーの提案で千晃の家に押しかけることになった





千晃の家は学校からはそんなに遠くなく,歩いて10分もしないうちに着いてしまった



(ピンポーン)

玄関のドアが開いた瞬間,びしょ濡れで涙目な千晃が見えた

((泣くくらいならあんなこと言うなよ…))

心の中でふつふつと,ためていたものが沸騰し始めたようだった


千「こ…ないでよ…」

浦「わりぃ。今回はそーゆーわけにはいかないんだな。」

秀「お邪魔します」



そう言うとみんな勝手に千晃の家に上がっていった





千「…お茶……どうぞ…」

浦「座って。」




リビングにあるテーブルの周りをみんなで囲む


千晃は少し怯えているようにも見えた



日「千晃…俺との約束,覚えてる?」

千「……うん」

日「じゃあ,なんでかな。誰かを傷つけないための道,選んじゃったよね」

千「だって…みんなと離れれば…遥先輩もみんなも幸せになれるから…」



千晃がそう言った瞬間,私の怒りはピークに達した



宇「いい加減にしなさいよ!!」

千「…え?」

宇「なに,みんなが幸せになれる?冗談じゃない!千晃はなんにもわかってない!千晃は遥先輩に傷つけられたんだよ!?それなのに遥先輩の幸せを考えるの!?馬鹿なんじゃないの!?」

千「……」

宇「勝手に関係ぶち壊してさ,そのくせみんなの幸せとかありえないから!どこまでお人好しなの!?ふざけないでよ!ほんとに…」

浦「宇野,その辺にしとけ」



リーダーに止められなければ永遠に言っていられそうな勢いだった

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