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大型犬との夏波乱

第1章 ~プロローグ~

その数日後、僕達は射手座島へ向かうために船に乗った。

◇船の中◇

「うぅ、気持ち悪い…。」

「小太郎さん、大丈夫ですか?」

船酔い中の僕の背中を、心配しながら摩る大喜君。

船に乗ったあと、酔い止めの薬を持って来るのを忘れた事に気付いた。

「吐くまではいかないけど、でも気持ち悪い…。」

-大喜視点-

どうしよう…。

俺、乗り物に酔わないから酔い止めとか、普段持ち歩かないから持って来てねえんだよな…。

「あの、大丈夫ですか?」

ふと、通路側を見ると青年2人が俺達のそばに来て、こっちを見ている。

「もし、良かったら酔い止めどうぞ」

「えっ、いや…でも悪いですし…。」

しんどそうにしながら、片方の青年の申し出に遠慮する小太郎さん。

「僕も酔うので、いっぱい持ち歩いてるので大丈夫ですよ」

「それに、射手座島までまだかなりかかるし、飲んでた方が良いっすよ」

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