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大型犬との夏波乱

第4章 ~文彦の魔の手~

「ッ……。」

朝陽の言葉に、頭の中で不安がよぎった。

俺は朝陽と一緒に、緋露さんを待っている。

小太郎さんのメールを見たあと、心配しながも歩いて帰ろうとした時。

朝陽の提案で、緋露さんの車で途中まで送ってもらえる事になった。

「朝陽、今日は嫌な思いをさせてゴメンな」

昼過ぎの文彦の事で、朝陽にまた謝った。

「大喜さんのせいじゃないですし、いちいち謝らないで下さいよ~」

朝陽は、俺の顔を真っ直ぐ見る。

「次また謝ったら、月に代わっておしおきっすよ!」

「うん、わかった…。」

朝陽や店長は、俺は悪くないって言ってくれるけど…。

どうしても、気にしてしまう…。

◇車の中1◇

-小太郎視点-

「あっ」

青信号が、黄信号に……よし!

車のスピードを維持したまま、信号が赤になるのと同時に突き進む。

◇車の中2◇

-文彦視点-

「チッ」

今彼が舌打ちする。

「小太郎さん、ドライブテクかなりあるんだな」

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