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第6章 Valentine's day





「木兎さんって何が好きでしたっけ」

「焼肉」

「…もう板チョコを買って溶かして焼肉味にして型に入れたら良いんじゃないデスカこれ」

俺が数分前にスルーしていたチョコレート売り場を目の前にして月島がこんなことを良い始めた

「…これ見たらそう思うだろ?」

「…なんというか、骨が折れそうです」

「目立つとかを考えてた訳じゃないんだね」

「この身長、髪色で普段目立たないわけが無いでしょう」

「なんかごめん」


俺も月島も180センチ超えという高身長でしかも月島は地毛が金髪なため、とてもとても目立つ。

しかもイケメンときた。

ただとてもスレンダー。モデルのように。

そこは個人的には少し残念。


「圧に負けそうってことだよね」

「…そういうことですね。」


どうにもチョコレート売り場に入る気が出ないためとりあえず近くの椅子に座る


「これもしかして時間が悪いんじゃないですか」

「…というと?」

「今昼休憩の時間じゃないですか?」

「…あ」

「僕らなんでこんなことに気づかなかったんですかね…」

「たぶん俺も月島も時間がかっちりと決まった職場じゃないからだと思う…思いたい」

「僕フレックスタイムですしね」

「俺に至ってはマンション管理だから勤務時間もなにもないよね。」




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