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第7章 喧嘩?



「あたまのなか…」

頭のなかではもう何度も、それこそ10代の頃からお世話になっている。もうそろそろ熟練の妄想力を持っていてもおかしくないくらいには

「におい…」

それはもう、もちろん覚えているが、物足りないんだ。いつも溢れるくらいの何物にも代えがたい木兎さんのとてもいいにおい。花のような、お菓子のような嫌みのない、いつまでも嗅いでいたいようなにおい。

「頭はれきるけろ、においはむり。」

「なんでです」

「ぼくろさん、いらい…」

「…あーそうでしたね。」

木兎がいないから困っているのだろう?と酔っぱらい赤葦をそれだから酒は!!支離滅裂にする!!とテキトーに相づちをうったが、その後で赤葦の性格を思い出した。

「洗濯、大好きですもんね」

「…?」

「なんでもかんでも洗濯しちゃいますもんね」

「…うん」

「…赤葦さん、提案があります。」

「あに?」



「洗濯をやめましょう」
「むり。」

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