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Baby love

第10章 キスの続き。




M side



普段、用意されていても使わないもう一つの楽屋。
テーブルを挟んでカズと座る。



暖房の効いていない部屋は寒い。
長めの袖ですっぽりと手を隠して両手で頬杖をついているカズが、ニコニコと笑って俺を見る。



N「おめでと潤くん♡」



改めて言われると恥ずかしい・・・



M「・・・おう。」



N「あらぁ?さっきの可愛い潤くんはドコ行っちゃったの??」



ぶっきらぼうに答えると、カズが楽しそうに笑う。



M「可愛いなんか言われたって嬉しかねーよ!
お前のが可愛いだろ!」



N「そりゃそうだけど。」



M「しれっと言うな。」



あーもうやっぱ相談なんかやめようかな。
この調子じゃ恥ずかしさに耐えられそうにない。



N「ほら、挫けないの。
皆に内緒で相談したいって言ったの潤くんじゃん。
翔さんに素直になれたんだから俺にもなれるでしょ??」



俺の気持ちを見抜いているカズが、子どもをあやすような口調で言って、俺の隣に移動してきた。
イスに浅く座って、俺の顔を覗く。



M「・・・」



さっき、翔くんからまさかのプロポーズをされて・・・
まさかまさかの恋人になれた。



あの真面目な翔くんが、色んなリスクを負ってまで俺を選んでくれたのが嬉しくて大泣きした俺。
それだけでも即死レベルで恥ずかしいというのに。



耳元で、低くてセクシーな声でデートのお誘いなんかしてくるから、あの甘いキスを思い出して一気に体が熱くなった。
翔くんの唇に早くまた触れたくて、とんでもない事を言ってしまったんだ。








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