
Baby love
第19章 潤くんの大ピンチ。
M side
「もしかして、料理をしてくれる恋人でも出来たのかしら・・・」
M「え?!」
「前より部屋もキレイに片付いてるし。」
・・・・・俺です。
なんて言える訳もなく、ただ冷や汗が背中を流れる。
「潤くん、何か知らないかしら。」
M「いや、俺は何も・・・」
このままではマズイ。
とにかく話題を変えようとしたその時、リビングのドアがガチャリと開いた。
S「潤〜、腹減ったぁ・・・」
M「っ!!」
半分寝たままの翔くんがあくびをしながら部屋に入ってきた。
S「お、エプロン可愛い♡」
バカバカバカ!!
M「しょ、翔くん!お母さんが来てるよ!」
俺に抱き着きそうな翔くんに、慌てて声を掛けて制止する。
S「・・・うわ!!」
お母さんの姿を見た瞬間、後ろに飛び退いた翔くん。
すぐにまた俺を見て、状況を把握したようだった。
「なによ、そんなに驚く事ないでしょう。」
S「そりゃ驚くだろ!
次の休みに帰るって連絡しただろ?
なんで急に来るんだ!」
「さっき行くってメールはしたわよ。」
S「寝てたんだ、見てねぇよ!
当日に行くって言われても困る!」
「それよ!お客さん来てるのに寝てるなんて、失礼じゃない。
お茶も何も出てないし。」
S「潤はお客さんじゃねぇ!」
「何言ってるの!子供の頃から知ってるからって、そんな態度良くないわ。
ちゃんともてなしなさい。
コーヒーか紅茶くらいあるでしょう!」
S「あるかどうかも分かんねぇよ。
紅茶飲みたいなら潤に言え!」
・・・翔くんの家だよココ!
動揺する俺を、お母さんがジッと見る。
ヤバイ、平静でいなきゃ。
「あんたが知らないのに
潤くんが知ってるって言うの?
だいたい潤くんに料理させてるし、どういうつもりなの!
ちょっとは自分で作れるようになんなさい!」
S「あーーーもうウルサイ!」
まだ睡眠は足りてないんだろうし、
お腹も空いてるせいでかなりのご機嫌ナナメ。
最近仕事のストレスもあっただろうし
イライラしちゃうんだろうけど・・・
M「翔くん、そんな言い方しなくても・・・」
いくらなんでも言葉がキツイよ。
心配して来てくれたのに・・・
