
Baby love
第19章 潤くんの大ピンチ。
M side
S「・・・」
あ、余計に機嫌悪くなっちゃったかな。
S「・・・だって、俺にも色々都合があるだろ。」
口を尖らせて拗ねてる翔くんは超可愛い。
まだ寝ぼけてんのかな?
ジトッと俺を見る目がなんだか甘えていて、キュンとしてしまう。
M「翔くん・・・」
S「潤・・・」
「あら・・・何か吹きこぼれてない?」
M「え?あーーーっ!!」
お母さんに言われて思い出した。
鍋に火かけたまま・・・!!
慌ててキッチンへ戻って、鍋をおろす。
あちゃー、掃除しないと・・・
「あら、里芋?」
M「うわっ!」
すぐ後ろから声を掛けられて、驚いた。
M「・・・はい、下茹でしてたんですけど。
すみません、大きな声で驚かしてしまって。」
「別に驚いてないわよ。
なに作る予定?」
M「煮物にしようかと・・・
あ、でも僕今日はもう帰ります!」
いつまでもこの場に居られない。
ボロが出る前に退散しないと。
S「え?!飯は?!」
翔くんがリビングから顔を覗かせて、悲しそうな顔をする。
M「あ・・・お腹空いてるんだよね。」
どうしよう、煮物を作り始めた所で時間がかかるし。
なにかすぐ出せるものは・・・
M「ちょっと待って、サラダとおつまみならすぐ出来るから。
どうせ飲むでしょ?」
茹でた里芋もさっと濃い目の味に炒めて入れて、
ボリューミーなサラダにすればお腹も満足出来るだろう。
アボカドとトマトがあるから、それをオリーブオイルで和えて・・・
S「・・・煮物食いたかった。」
M「時間かかっちゃうから・・・
せっかくお母さん来てるんだし、親子でユックリしなよ。」
S「また作ってくれる?」
M「もう、分かったから。
急いで作るから座って待ってて?」
