
Baby love
第19章 潤くんの大ピンチ。
M side
S「ここで見てる。」
M「じゃあ手伝ってよ。」
S「俺が手伝ったら皿割るぞ?」
M「ふふ、それ冗談じゃないから怖いよね。笑
じゃあやっぱ座ってて。」
S「あ、ビール無ぇかも。
昨日飲んじゃった。」
M「買ってきてるよ。
でもワインのが合うと思うよ?
開ける?」
S「さすが潤ー♡
じゃあワインにするわ。
でも今すげぇ喉渇いてんの。
お茶ちょーだい。」
M「口開けて寝てるからだよ。
てかそれくらい自分で入れてよっ。
俺今急いでるんだってば・・・・・、」
ハッとしてお母さんを振り返る。
「・・・仲良いわね。」
S「つ、付き合いが長いからな!
母さんも麦茶飲む?!」
ああ・・・
やっぱすぐ帰れば良かった・・・
お腹の空いた翔くんを放って帰れないと思ったけど、
ただのメンバーがここまでする必要無いよな。
食器棚からカップを取り出した翔くん。
冷蔵庫に入っていたお茶を注いで、リビングへ持って行った。
M「・・・ん?」
麦茶なのにマグカップ?
てか、待って。
今持って行ったカップって。
M「翔くんっ!!」
S「なんだ?」
M「・・・・・」
大きく“S”と書かれたカップでお茶を飲んでいる翔くん。
恐る恐るお母さんのカップを見ると、“J”と書かれていた。
お揃いのイニシャル入りのマグカップ。
ナゼそれを選ぶ?!
「・・・J?」
S「あっ!!」
今気付いたのかよ!!
バカじゃないの?!
翔くんのカップを見て、お母さんが俺を見る。
M「・・・・・」
いやでもJなんてイニシャルの人は
世の中に腐るほどいる。
「じゅんこ」とか「じゅり」とか
「ジェニファー」とか!!
S「・・・ジャニーズの“J”だ。」
おかしいだろ!!
「・・・・・」
M「・・・翔くんの愛社精神は、尊敬してます。」
S「ガキの頃からお世話になってる会社だしな!!」
「・・・ああ、そう。」
ああもう泣きたい。
ふらふらとキッチンへ戻って、サラダとおつまみの用意を急いだ。
・・・お母さん、明らかに口数減ってる。
怪しまれてるんだろうか。
