
Baby love
第3章 たぶん、恋をした。
M「あれ、1人で起きれたんだ。
おはよ、翔くん。」
お嬢さんがいるはずのキッチンに、潤がいる。
M「・・・先シャワー浴びてくる?」
S「え・・・・・・・うん。」
コッチ、と案内されてバスルームに来るとタオルと歯ブラシを渡される。
M「服、洗っといたから。
パジャマはこのカゴ入れといて。」
言い終わるとさっさとリビングへ戻る潤。
え?あれ?なんで潤?
シャワーを浴びながら頭はハテナでいっぱいだ。
風呂から出ると、洗濯された俺の服がキレイに畳まれて置いてある。
自分の家のじゃない柔軟剤の香りに、ドキドキしながら袖を通した。
リビングへ戻ると、テーブルに料理が並べられていた。
赤だしのお味噌汁に、焼き鮭、卵焼き、オクラの胡麻和え、納豆。
驚いて潤を見る。
M「二日酔いには赤だしが効くんだよ。納豆も。
他のおかずは食べれるだけ食べて。」
ご飯をよそいながら潤がチラッと俺を見る。
突っ立ったままだった俺は、イスに座ってご飯を受け取った。
S「・・・ありがとう。」
ニコっと笑った潤も、向かいに座ってご飯を食べ始める。
・・・・・。
洋風な顔してんのに、こんな美味い和食作るのか。
なんかミスマッチで面白い。
M「なんか失礼な事考えてるだろ。」
S「え?!」
ジロっと鋭い目線の潤に焦る。
S「か、考えてない!美味いなぁって・・・思ってた!」
M「ホント?」
嬉しそうに笑った潤に、ドキリと心臓が飛び跳ねた。
なんだこれ・・・
M「・・・さっさと食べよ?」
潤を見つめて動かない俺に、目線を逸らしながら呟いた。
何で怒ってないんだろう・・・
S「潤・・・、」
M「なに。」
S「ゴメン、昨日も迷惑かけたんだな。」
M「・・・良いよ。相葉ちゃんに迎えに来いって言われて行っただけ。」
そうだ。
雅紀とニノと飲んでて、俺・・・
潤の事が好きなのかもしれないって・・・
M「メンバーとして、面倒見てあげるけどさ。
あんましょっちゅう飲み潰れないでよ?
もうそんな若くないんだから。」
ニヤリと笑って俺をからかう潤に、チクっと胸が痛む。
