Baby love
第4章 近付けない。
S「そうか・・・・・・・」
1人で浮かれてた自分が、なんだか滑稽だ。
潤のあの笑顔は、俺だけが見れるものだと勘違いでもしてたんだろうか。
昔、ちょっと懐かれてただけで・・・
N「・・・あのバカ。」
ニノが舌打ちをしてドアを睨む。
いや、潤はバカじゃない。
S「バカは俺の方だ。」
N「翔さん・・・」
S「ニノ・・・・聞きたい事がある。」
N「・・・なに?」
すうっと息を吸い込む。
S「潤の相手は誰だ?!
可愛いのか?美人なのか?
年下か?年上か?
潤の事、本気で大事に想ってくれてるのか?
家族へ紹介はしてるのか?!」
ニノの両肩を掴んで、息継ぎもせずに一気に捲し立てる。
N「・・・・・・・はぁ??」
潤の相手となる人は、それ相応の容姿と能力が備わっていなければ釣り合わない。
S「どうなんだニノ!!」
N「し、知らないよそんなの!」
ニノも知らないのか。
最近付き合い出したのか?
S「俺が確かめてやる!!」
N「何言ってんの?!」
しかしデートの邪魔をするほど無粋では無い。
潤が憧れてくれたカッコ良いお兄さん的にスマートに聞き出したいな。
そうだ、潤は可愛い弟みたいなものじゃないか。
惚れたはれただの何をバカな事で騒いでいたんだ。
S「潤、俺がついてるぞ!」
N「落ち着きなさいよ!」
S「・・・・・・・・・。」
N「なに・・・急に大人しくなって。」
俺も・・・恋人作ろう。
独り身が長くて、良い加減人肌恋しくなってるのかもしれない。
そうだな、
美人でちょっとツンとしてて、でも笑うと可愛くて。
料理が上手な子が良いな。
S「ん?」
そういう子知ってるような気が・・・
いや、気のせいだ。
俺は潤にとって良い兄貴でいてやろう。
それが俺たちにとってベストなんだ。