Baby love
第4章 近付けない。
目の前の光景に目眩がした。
きゃっきゃとじゃれ合う末っ子たち。
何これメッチャ可愛い!!
ようやくニノから解放された潤は、息が上がっている。
少し潤んだ瞳に、赤い顔。
乱れた髪をめんどくさそうに手ぐしで整える仕草にドキっとした。
・・・エロい!!
N「あ、翔さん。潤くんが聞きたい事あるんだって。」
S「え?」
M「は?!」
潤が俺に聞きたい事?
なんだ、悩み事か?
N「今から休憩でしょ?聞いてあげてよ。」
よろしくー、と言って雅紀と智くんを引きずって楽屋を出て行くニノ。
休憩はそんなに長くない。
早く聞いてやらなければ。
なんなら今夜一緒に飯でも・・・
振り返ると、真っ赤な顔でムッと膨れっ面の潤。
目が合うと、思いっきりプイっと顔を背けられてしまった。
ちょっと待ってニノ!
潤怒ってる!超怒ってるよ?!
S「えっと・・・何かジュースでも・・・買ってこようかな?」
とりあえず一旦落ち着こう。
しかし、逃げようとした俺を見ると潤が少し悲しそうな顔をしたので動けなくなった。
S「聞きたい事って・・・」
M「・・・・・」
気まずそうに目を泳がせる潤に、ピンときた。
S「・・・恋人の事か?」
M「え?」
パッと顔をあげた潤が、真っ直ぐに俺を見つめる。
M「やっぱり彼女・・・できたの?」
S「ん?」
彼女?俺に??
S「いや、俺じゃない。お前だろ?」
M「・・・は?」
S「こないだデートだって言ってただろ!」
M「・・・ああ、あれか。」
面倒くさそうに呟いた潤に、少しイラっとした。
最近、潤の事でモヤモヤしてストレスが限界だ。
俺はあまり気が長い方じゃないんだ。