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Baby love

第4章 近付けない。




S「ハッキリ答えろ。付き合ってる子がいるのか?」



声のトーンを少し落とすと、潤もイラついたように睨んでくる。



M「なんで急に不機嫌になってんだよ。」


S「なってねぇ。」


M「なってるじゃん!」


S「うるせーな!質問に答えろ!」


M「イヤだ!」


S「何でだよ!」


M「関係ねーだろ!」


S「気になるんだよ答えろっての!!」



胸ぐらを掴むようにして潤を捕まえた。
近い距離で見る潤の瞳や肌がキレイで、一瞬固まる。



S「・・・いるのか。恋人。」



確かに、俺は今不機嫌かもしれない。
自分でも分かるくらい、低くて重い声で潤に問う。



M「いねぇよ・・・」



答えた潤は、はぁ、とため息をついて俺の手を解く。


恋人いないって・・・ホントに?



S「・・・最近、付き合いが悪くなったって噂だぞ?
デートしてる相手がいるんじゃないのか?」



なんで俺に隠すんだよ。
俺には言えないのかよ。




M「誰に聞いたの、それ。」


S「あ、いや・・・」



潤の事聞き回ってたなんて知られたら引かれるよな。
どうやって誤魔化そうか・・・



M「・・・ま、良いけど。」



あれ、良いんだ。
てか興味無い感じ?
コッチを見ずに喋る潤に不安になる。


S「潤、」


呼び掛けて、ふと気付く。
そむけられた顔が少し赤い・・・



M「そのデートの相手って・・・翔くんだろ。」


S「へ?!」


潤の相手が俺?!





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