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Baby love

第8章 伝いたい気持ち。




やっぱり母さんは見合いを諦めてなかったらしい。



もう日取りも決まっていると言われてさすがに焦った。
父さんの仕事関係の繋がりなんだろう、無下にも出来ないのは分かる。



でもその女性と付き合うつもりなんかこれっぽっちも無い!!



会うだけ会ってみろと言う母さんに、しぶしぶ見合いだけは了承した。
でもそれからの事は結局本人同士の問題だろ?



付き合うかどうかは分からない、それは自由にさせてくれと頼んだ。



もちろん、と言う母さんにホッとする。
こうなったらさっさと見合いを終わらせたい。



潤に告白するのは見合いが片付いてからのが良いだろうか・・・
見合いの日取りを聞けば、来月だと言われた。
待てねぇよ・・・!!
本音を言えば早く好きだと伝えたい。



中途半端にキスだけしちゃってんだ、早くハッキリさせないとホントにただ酔ったあいつに手を出しただけになる・・・!!



かといって、潤に好きだと言った後にのこのこ見合いに行くなんて裏切り行為と捉えられるかもしれない。


どうすれば・・・!!



O「翔くん・・・凶悪な顔。」



S「え?!」



O「イライラしてるなぁ。」



マズイ。顔に出てたか・・・



O「珍しいな、翔くんがこんなイライラしてんの。」



S「・・・ちょっと色々あって。」



N「にのちゃんパンチ!!」



S「ぐえっ!!」



いきなりニノに脇腹をパンチされる。
結構全力パンチしたな?!



N「おはようございます。」



S「お、おはよ・・って何でいきなりパンチだよ?!」



N「潤くんが元気無いんだけどアンタ何したの?」



S「はぁ?!」



さっきはニコニコ笑ってたぞ?
ソファで雑誌を捲る潤に目をやると、ぱっと見いつもと変わらない気がするが・・・



S「あれ、ホントだ・・・」



確かに、機嫌が悪いというか落ち込んでいるような気がする。



N「・・・てっきりうまくいったもんだと思ってたんだけど?」



O「え、そうなの?」



S「いや・・・」



N「いつまでグズグズしてんだか・・・」



呆れた声で言うと、ニノがドサリと隣に座る。






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