はじまりのyama
第1章 気持ち
~告白~
楽屋のソファー。
仰向けに寝ている翔に跨がった智。
頬を赤くした翔を心配し、おでこをくっつけたままだ。
自然と瞳は閉じられていて、お互いの顔を見ることが出来ない。
「あの…智くん…?コレって…えっと……」
「熱っ!計ってんのっ!」
「あ…ありがと…でも、長くね?」
「いいでしょ?念には念を入れないと…しょおくんが倒れたりしたら困るじゃない!」
「ん…そっか…ありがとね…智くん……」
こうやって話している間も、唇が触れてしまいそうでドキドキが止まらない2人。
「ねぇ…しょお…くん…?」
「ん…?」
「おいらに何か言いたいことない?」
「え…?あ……」
「おいらはあるよ…しょおくんに……」
「ん…俺もある…あなたにね……」
まだ、おでこはくっついたまま。
お互いの気持ちを言葉にする前に、そっと唇が重なってしまう。
「しょおくんのこと…好き……」
「俺も…好きだ…智くんのこと……」
ようやく離れたおでこ。
ずっとくっついていたから、二人の額にはまぁるく赤い痕がついた。
楽屋に戻ってきたにのが、まずソレを見つける。
「どしたの?その、おでこ!二人でお揃いのまんまるマークつけて・・・ふふっ」
と、ニヤニヤ顔。
その言葉に思わず目を見合わせ、2人一緒にあわせ頬を赤く染める翔と智だった。