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FRIENDs -ars短編集-

第1章 一方通行 O×N

Nサイド


楽屋に入ったとき、
大野さんは翔さんが好きなんだと確信した。


でも、それは間違いだったみたいで、
今はこうして、大野さんに抱かれようとしてる。


いつもの単調なセックスじゃなくて、
“愛”のあるセックスを。

その、愛が込められた手は
いつもよりゆっくり、1秒1秒を感じるように。


でも、今はそれが歯痒い。



「…もう待てないよ。

早く、抱いて…?」



だからなんでか、
柄にもないことを言ってしまう。

その言葉が大野さんに火を付けたみたいで、
下げかけていたズボンを一気に下ろし
下着の上からスッと撫でると、
またすぐに下着も脱がせた。


「…ニノ、そんなこと言って
…知らないからね…?」


そう言った大野さんの瞳はオスの目をしていて、
背中がゾクゾクと震えた。

大野さんは俺の中心にキスをしてから
そのまま大きな口を開けて根本まで咥えた。


「…っ…あ…おぉのさ、ん…」


大野さんの温かくて
ざらざらした舌が中心に纏わりつく。

その触感が俺をもう絶頂に導いていて、
もう少しという所でその口は離れていった。


「…ふぇ…?…お、のさん…?」
「口でイクなんて許さないよ?」


…え

キャラ変わった…?


大野さんってドSだったんですか…


はち切れそうなくらい勃ち上がったそれを、
大野さんは無視して後ろの口に手を当てる。


「ここ、欲しい…?」


大野さんが指で蕾の入口をトントンと叩くと
反射的に身体がピクッと反応する。


さっきまでのフェラでナカは疼いて仕方がない。

早くナカに大野さんが欲しい。


頭で思うのは簡単だけど、
なかなか言葉には表せない。

でもこのままだと、
俺がそう言うまで挿れてくれない気がする。



ふと大野さんを見ると、いつ用意したのか
ローションを手に垂らしている。

大野さんは煽るような手つきでそれを伸ばす。

でも視線は俺から外さない。


大野さんのその目に俺は睨む。

その瞬間、後ろにひんやりとした感触。


ローションに塗れた大野さんの手は
俺の双方を撫でて、肝心な所は綺麗に避ける。

余計にナカが疼いて、大野さんが欲しくなる。


「…バカ、早く…」

「バカじゃないよ。
恋人にそんなこと言っていいの…?」


そう言って大野さんは蕾をスッと撫でた。

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