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FRIENDs -ars短編集-

第2章 1つの嫉妬 S×M

Mサイド


翔くんは俺の顔に手を添えてキスをする。
それだけで、電気が流れたような快感。
でも、なんだかもどかしい。

その間も、身体の奥から湧き上がってくる熱。
奥の方が疼いて仕方がない。


「…んやっ…しょ、ちゃん…
身体、あついっ…っは…んぁ…」
「すぐ助けてあげるからね…」


翔くんはそう言ったけど、
やっぱりキスしかしてくれなかった。
しかも、ゆっくり、ねっとり、
歯痒くなるようなキスばかりで。

我慢出来なくて、翔くんが息を吸った瞬間に
舌を入れて絡ませる。

翔くんの熱い舌が俺の舌に纏わりついて、
油断すると気が飛びそうになる。

かといって意識すると、
身体の熱が上がって翔くんに触れてほしくて
つい身体を翔くんに押し付けてしまう。


「…潤、変態だね…?」
「…ちがう、もんっ…っはぁ…ん…」


でも、そりゃ身体押し付けたりなんかしたら
変態だと思われてしまう。
いや、変態なのかもしれない。

だって、こんなに翔くんに触れてほしくて、
早く奥に翔くんのが欲しいなんて初めて。
もしかしたら俺、
本当は変態だったのかもしれない。


その時ふわっと身体が浮いて、
翔くんに抱っこされてるとわかるまで
少し時間がかかった。


「潤…ベッド、行こっか?」


そう言ってリビングのドアを開ける。

暖房の効いてたリビングと違って、
寒さが身体を刺激する。


「…っ…くっ、ぁ…っは…」


その声に気がついたのか、
翔くんはふと足を止めた。

翔くんの顔が近づいて、
キスされる!と思って目をギュッと閉じると、
翔くんの柔らかい唇は耳へと降ってきた。


「…っんあ、は…しょぉ、く…」


目をそっと開けると、
翔くんはニッと笑ってまた歩き出した。


ベッドにボフッと下ろされ、
翔くんが上に跨がってくる。


「潤は…相葉くんがいいんだもんね?」


そう言って服越しに身体を撫でる。


「潤は俺になんか、触られたくないもんね?
俺なんか欲しくないもんね?」


そう言って次は頬を撫でる。
頬を撫でるとき、指が耳に当たって
少し反応してしまった。


翔くんに触られたくない訳がない。
翔くんが欲しくない訳がない。


今はどういう訳か、
普段は言わないようなことも
すんなり言える気がする。

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