
FRIENDs -ars短編集-
第1章 一方通行 O×N
Nサイド
…あ、また同じ夢。
その夢は決まって
大野さんとシた日の夜に現れる。
他の日には絶対見ない。
起きた時に、ものすごく胸が痛くなる。
なぜかはわからない。
でももうこの夢は見たくない。
だって……
その夢のことを考えてる時…
「ニノ?起きてる…?」
そう扉から覗く大野さんは、
どこか寂しそうで、苦しそうで。
なんでそんな顔するの…
大野さんのその顔は、俺を不安にさせる。
何があったのかなんてわからないけど
聞いちゃいけない気がして。
「…起きてるよ。」
だからそう言って
無理して笑うんだ。
「ご飯、できた。」
素っ気なく言って、
俺の方を一切見ずに戻っていく。
頭の中に思い浮かぶ疑問はたくさんある。
でも、大野さんを
あんな風にした心当たりは一切ない。
少し痛む腰を庇いながらリビングに歩く。
ご飯を食べているときも、
いつもなら大野さんから話しかけてくれるのに。
今は沈黙しか流れない。
「大野さん、今日何時から…?」
この時間が気まずくて、
耐えきれずに自分から話しかけた。
明るく聞こえるように
声を出したつもりだった。
でも実際出たのは、明るい声とはほど遠い
暗くて低い声だった。
「…9時半。…ごちそうさまでした。」
大野さんはそれだけ言って
さっさと片付けを始めてしまった。
キッチンに立っている大野さんを
ぼんやり眺める。
「俺、なんかしたかな…」
時刻は8時半、俺は独り頭を抱えた。
…あ、また同じ夢。
その夢は決まって
大野さんとシた日の夜に現れる。
他の日には絶対見ない。
起きた時に、ものすごく胸が痛くなる。
なぜかはわからない。
でももうこの夢は見たくない。
だって……
その夢のことを考えてる時…
「ニノ?起きてる…?」
そう扉から覗く大野さんは、
どこか寂しそうで、苦しそうで。
なんでそんな顔するの…
大野さんのその顔は、俺を不安にさせる。
何があったのかなんてわからないけど
聞いちゃいけない気がして。
「…起きてるよ。」
だからそう言って
無理して笑うんだ。
「ご飯、できた。」
素っ気なく言って、
俺の方を一切見ずに戻っていく。
頭の中に思い浮かぶ疑問はたくさんある。
でも、大野さんを
あんな風にした心当たりは一切ない。
少し痛む腰を庇いながらリビングに歩く。
ご飯を食べているときも、
いつもなら大野さんから話しかけてくれるのに。
今は沈黙しか流れない。
「大野さん、今日何時から…?」
この時間が気まずくて、
耐えきれずに自分から話しかけた。
明るく聞こえるように
声を出したつもりだった。
でも実際出たのは、明るい声とはほど遠い
暗くて低い声だった。
「…9時半。…ごちそうさまでした。」
大野さんはそれだけ言って
さっさと片付けを始めてしまった。
キッチンに立っている大野さんを
ぼんやり眺める。
「俺、なんかしたかな…」
時刻は8時半、俺は独り頭を抱えた。
