
FRIENDs -ars短編集-
第1章 一方通行 O×N
Oサイド
翔くんとの撮影の間、
ずっとそわそわしていて何度も翔くんに助けられた。
「…智くん、笑って」
小声でそう言われたり、
後ろから勢いよく抱きついてきたり。
周りから見たら櫻井さんテンション高いなー、
で終わるかも知れないけど、
俺はそれが翔くんの優しさだってわかってる。
そんな撮影は予定よりも早く終わった。
翔くんと一緒に楽屋へ向かう。
その途中はたわいもない話で盛り上がっていた。
でも、楽屋に入った途端に言われた。
「智くん、ニノが好きなんでしょ…?」
急に出てきたニノって単語に、
俺は持っていたコートを落とした。
「…え、あ…なんで?」
「見てたらわかるよ。」
即答されて余計に焦った俺は
翔くんの隣に腰をおろした。
そんな俺を見て翔くんは微笑む。
「じゃあ…ちゃんと言わなきゃね。」
ちゃんと言う、か。
男同士だし。メンバーだし。
でも、いつもヤってるし。
誘ってきた時のことは今でも覚えてる。
『ねぇ…大野さん知ってる?
男同士ってお尻でするんだって。』
ニノん家で飲んでる時、
酔ってしまったニノがそう言った。
その時、暑いなんて言ってTシャツを
引っ張ったニノに、俺が欲情したんだっけ。
「智くん…ニノ来たよ。」
そう言われて顔を上げた。
翔くんは楽屋に入ってきたニノに
おはよって言う。
俺も翔くんに続こうと思って口を開いた。
でも、俺と翔くんに向けられた
いつもと違う視線に、静かに口を閉じた。
翔くんに肘でつつかれる。
ニノの様子が違うことに
気付いた翔くんが耳元で言う。
「…喧嘩?仲直りが先だね。
ほら、行っておいで。」
背中に手が添えられて
少し押される。
その手に、頑張れって、
そんな翔くんの気持ちがこもっている気がした。
俺は一歩踏み出して
それから翔くんを振り返った。
翔くんは、お得意のドヤ顔で俺を見ている。
翔くんに頷いてから再び前を向いて、
ゲームをしているニノに近づく。
「ねぇ、話があるんだけど。
…収録終わったら、一緒に帰らない?」
翔くんとの撮影の間、
ずっとそわそわしていて何度も翔くんに助けられた。
「…智くん、笑って」
小声でそう言われたり、
後ろから勢いよく抱きついてきたり。
周りから見たら櫻井さんテンション高いなー、
で終わるかも知れないけど、
俺はそれが翔くんの優しさだってわかってる。
そんな撮影は予定よりも早く終わった。
翔くんと一緒に楽屋へ向かう。
その途中はたわいもない話で盛り上がっていた。
でも、楽屋に入った途端に言われた。
「智くん、ニノが好きなんでしょ…?」
急に出てきたニノって単語に、
俺は持っていたコートを落とした。
「…え、あ…なんで?」
「見てたらわかるよ。」
即答されて余計に焦った俺は
翔くんの隣に腰をおろした。
そんな俺を見て翔くんは微笑む。
「じゃあ…ちゃんと言わなきゃね。」
ちゃんと言う、か。
男同士だし。メンバーだし。
でも、いつもヤってるし。
誘ってきた時のことは今でも覚えてる。
『ねぇ…大野さん知ってる?
男同士ってお尻でするんだって。』
ニノん家で飲んでる時、
酔ってしまったニノがそう言った。
その時、暑いなんて言ってTシャツを
引っ張ったニノに、俺が欲情したんだっけ。
「智くん…ニノ来たよ。」
そう言われて顔を上げた。
翔くんは楽屋に入ってきたニノに
おはよって言う。
俺も翔くんに続こうと思って口を開いた。
でも、俺と翔くんに向けられた
いつもと違う視線に、静かに口を閉じた。
翔くんに肘でつつかれる。
ニノの様子が違うことに
気付いた翔くんが耳元で言う。
「…喧嘩?仲直りが先だね。
ほら、行っておいで。」
背中に手が添えられて
少し押される。
その手に、頑張れって、
そんな翔くんの気持ちがこもっている気がした。
俺は一歩踏み出して
それから翔くんを振り返った。
翔くんは、お得意のドヤ顔で俺を見ている。
翔くんに頷いてから再び前を向いて、
ゲームをしているニノに近づく。
「ねぇ、話があるんだけど。
…収録終わったら、一緒に帰らない?」
