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FRIENDs -ars短編集-

第6章 王子様とペット。 A×NM

Nサイド


3人でリビングに戻り
相葉さんのために作っておいたご飯を
チンしてテーブルに出す。


「いっただっきまーす♪」


相葉さんは手をパンッと合わせて
肉じゃがを食べだす。


「おいしい?」


と、ちゃっかり相葉さんの横に座る潤くん。

俺も負けじと相葉さんの向かいに座った。


何か言うわけでもなく、
ただじーっと相葉さんを見つめていると
その視線に気付いたのか箸を止める。


「あの、食べづらいんだけど…」


相葉さんは眉をひそめてそう言う。

それでもなお、相葉さんを見つめ続ける。
それは潤くんも一緒。


あ、相葉さんご飯粒ついてる…


「あ、ご飯粒ついてるよ。」


俺じゃなく潤くんがそう言った。

くそっ、先越された…


「え、どこ?」


相葉さんは口元を触るけど
ご飯粒とは真逆の方向。


「バカ、ここだよ。」


なんて言って、口元についたそれを掬って
潤くんは自分の口に運ぶ。


「ありがと、潤♪」
「どーいたしまして〜」


潤くんは嬉しそうにまた相葉さんを見つめる。


俺は潤くんが羨ましい。

しっかりしてて、自分から行動できて
そのくせに相葉さんにすっごい甘えるから。

相葉さんも潤くんばかり構う。


俺は甘えるのとか苦手だし、
相葉さんより背が低いからなんかかっこ悪い。

俺からキスしようとしたら
絶対ちょっと背伸びしなきゃダメだし…


潤くんが羨ましい。


「ごちそーさまでした、美味しかった♪」
「ふふっ…じゃあ俺洗っとくよ、お皿。」
「ほんと?ありがと♪」


そんな感じで、相葉さんと潤くんは
俺の目の前でらぶらぶする。

こんなとこ、座るんじゃなかった。


俺はそこから立ち上がり、
ソファに座りなおした。

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