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×××だけのプリンス

第3章 S&M ファイナルゲーム

焦ったような雅紀に、
俺はグッと顔を近づける。


「……できない?…雅紀には、できない?」


雅紀の少し潤んだ瞳を見つめながら
掠れ気味の声でそう言った。

雅紀が目をギュッと瞑って、
首を横に振ったのを確認し雅紀の上から退く。
ベッドの上に片膝を抱えて座ると、
雅紀は起き上がって服を脱ぎ始める。

ズボンに雅紀の綺麗な細い手がかかり
ただそれだけの動作に俺は目を奪われていた。

雅紀の中心は、まだ何もしていないのに
大きく反り勃っていた。


身に纏っていたものを全て脱ぎ、
生まれたままの姿になった雅紀は
俺の方に向けて脚を開いた。


「自分から脚開くのって、エロいねぇ…」


俺は雅紀の身体を舐め回すように見て
最後に雅紀と目を合わせた。

ほら、始めて?とでも言うように
顎をクイッとやると、雅紀は恐る恐る
その細い手を下の方へ持っていく。


「っふぅ…っ…ぅ…」


その手が蕾を掠めただけで
声を押し殺す雅紀。

厭らしく雅紀の手が双丘を撫で回す。


暫くしても指を入れない雅紀の顔を見ると、
戸惑ったような顔で俺を見つめる。


頭をフル回転させてその理由を考えると
ふと、それは頭に浮かんだ。


…そういえば。

俺の家にローションがあることも知らないのに
雅紀はどうやって解したんだろう。


今雅紀が指を入れないのは、
羞恥心とかじゃなくて
たぶんローションがないからだろう。


「雅紀…さっきは何使ったの?」


雅紀は申し訳なさそうに視線を逸らした。


「翔くん家にあったオリーブオイル…
…勝手に使って。ごめん…」


オリーブオイル…

雅紀も意外と大胆なことするんだな。


感心しながら、その時とは違う
ローションを雅紀に手渡した。


「これ、使って。」


受け取った雅紀は少し悲しそうな顔に見えた。

でもそれは一瞬で、開けて中身を垂らす時には
もういつもの雅紀に変わっていた。


そっか。

雅紀は、他にも関係を持ってる人がいるって
知ってるんだった。
 
その上、ローションなんて出されたら
この家で寝たって、バレバレか…


俺は雅紀が顔を歪ませるのを見ながら、
少し考え事をしていた。


それは、最後のターゲット松本潤を
どうやって手に入れるか__

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