君の愛しい玩具
第17章 【番外編】僕の愛しいご主人様①
「では、花田――――…この、資料をまとめて、メデル様に明日の予定を確認してももらい…今日の業務は終了です。」
轟さんは、部下となった僕を“イトシ様”ではなく“花田”と呼ぶようになった
しかし、時々言いにくそうにしている
「はい、かしこまりました」
僕も、2年ではまだ轟さんの呼び捨てには、少々違和感を感じてしまう…
「はぁ…私も年ですかね…“イトシ様”への接し方に違和感を拭えません」
轟さんも同じ事を考えていたらしく、業務が終るとドッと疲れた顔を見せる
「すみません…僕が、2年も立つの要領が悪くて轟さんに迷惑ばかり…苦労を倍にしてしまい申し訳ありません」
屋敷の中は、2年前と変わらぬ使用人の数で、なんとか小規模体制を保っている…
使用人が少なくても屋敷は今までどおり
僕が、使用人になったぐらい……ま、それが使用人の皆を混乱させてしまったのは言うまでもないよね…