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君の愛しい玩具

第18章 【番外編②】僕の愛しいご主人様②


「メデル様……この子をどうぞよろしくお願いいたします」




「あの――――…メデル君?この子の…両親…は?」





僕は、石松さんに抱かれている赤ちゃんをメデル君が引き取るのだと察しはついた――――…だが…



この子の実の両親がいるはず……



ご老人夫妻が…産んだわけではないだろうし…この子の親は――――…納得しているのだろか…





と、居間の隣に――――…座敷がありその奥に仏壇が見えた




「この子の両親は――――…私たちの息子夫婦です


2か月前に…農作業中に泥に足をとられたトラックの下敷きになり…亡くなりました

生れたばかりの赤んぼうは我々がここで子守していましたから…巻き沿いにはなりませんでした…」





仏壇の上に飾られる、先祖代々のピントのぼやけた写真の隣に最近撮られた色鮮やかな写真が2枚…掲げられていた




「ご…御愁傷様です――――…」



僕は、メデル君の手を握り石松さんの話を聞く




「我々は高齢出産のため…息子と年が孫ほど離れていました――――…でも、念願の我が子に…愛しさも人一倍でした…


そんな、息子が…結婚し――――…子供を授かった…



涙が出るほど嬉しくて…幸せでした


そんな中…事故で二人は我々の前から消えてしまった――――…この子を残して……」






石松さんは、声を詰まらせると…泣くのを我慢し…うつ向いた





「――――石松さん…ここからは…俺が説明します…


で、この子を引き取ったはいいものの…ハナさんが認知症になってしまって…


息子さんの死が…ストレスとなったんだろね…

子育てどころじゃなくなってしまったんだよ…



その時…俺が財御侍家の血縁で養子に出きる子が居ないかと調べていて――――…石松さんに出会ったって訳…」






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