君の愛しい玩具
第4章 獅子の崖
「貸せ――――…」
メデル君は、僕を自分に向けると…
シュルシュルっと…手際よく…ネクタイを結んでくれた…
「///あ、ありがとう…」
「財御持の恥じだからな…身だしなみは、基本だ…」
ズキッ―――…と、胸が…痛くなる…
「―――…うん、ごめん…早く結べる様になるね…」
僕は…うつ向いた…
「毎朝…ネクタイチェックするからな…」
「――――うん…」
僕は、ネクタイから手を離したメデルを再び見る―――…
だが…すぐに…僕に背を向けて部屋を出ていった…
鏡の中の…ネクタイは、ピンと…綺麗に結ばれていた…
ん?そして…キラリと光る―…モノが…
「――――…何だろう…」
ふと、ネクタイを持ち上げると…そこには…
梟をモチーフにした…ネクタイピンが付けられていた!!
「///メデル…君?!これ!!」