君の愛しい玩具
第4章 獅子の崖
「―――――…もう…いい…」
メデル君は、ハンカチでテカテカの陰部を拭くと…それを僕に投げてよこした…
「時間差でここを出ろ……先に車で待ってるから、口と顔を洗ってから出てこい…」
メデル君は、身なりを整え…個室を出ていこうとした―――…
と、一旦…鍵に手をかけたが…
振り向き…僕を見下ろす――――――…
「…メデル…君…?」
「―――…気に入らない…」
そう言うと…
メデル君は、僕のネクタイを結び直した…
そして、梟のネクタイピンを…
少し…不安そうな顔で……僕に握らせた…
「―――…早く出てこいよ…」
そう言うと…
今度は…振り向かず…個室から出ていった…