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第11章 I4U

浦田side






あれから30分ほど千晃を説得し続け,



なんとか千晃を部屋まで連れてきた








のはいいものの,みんな一言も喋らない






喋れなかった









それぞれが,各々の気持ちと葛藤していた







コンコン





突然,静かな空間にノックの音が鳴り響く








ドアを開けると,ジャージ姿の女性がいた





浦「えっと…どちら様でしょうか」

宇「あら,もしかして私のこと知らない?(笑)養護教諭の宇野実彩子です」

浦「あ,そうなんですね(笑)こんばんは」

宇「伊藤千晃さん,いる?彼女だけ夜ご飯食べてないって聞いたからスープ持ってきたんだけど…」

浦「います…部屋から出てくるかどうかはわかんないですが…」






すると宇野先生は部屋の中に入り,千晃が寝ている部屋の前へ行った







宇「千晃ちゃん,こんばんは。養護教諭の宇野実彩子です。夜ご飯,まだ食べてないって聞いたからスープ届けにきたよ。」

千「…」

宇「そっちの部屋で食べる?」






案の定,返事がない







すると宇野先生は扉を開けて,中へ入っていった




先生が関わったら,よっぽど心を開かなくなってしまう


…そう思っていた自分の間違いに気づくのは,その5分後だった

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