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千晃side





何度寝ようとしても,夜のことが夢に出てくる





襲われる度に泣き叫ぶけど,誰も助けてくれない






その繰り返しだった






それでも…






何度目が覚めても,秀ちゃんはずっと隣で私を見ていてくれる





どんなに強く手を握っても,秀ちゃんは握り返してくれる






目が覚める度に優しく声をかけてくれる








そのおかげでいつの間にかゆっくり寝ていた















起床時間を知らせる放送が部屋に響く





ゆっくりと重い目を開けると,まだ少し暗い部屋が目に入る





一気に怖くなって肩が震え,手に力が入る





すると突然,左手を誰かに握り返された






恐る恐る左を見ると






秀「おはよう」






にこっと笑いながら私の手を握る秀ちゃんがいた






千「お…はよう……びっくりした…」







秀ちゃんは目覚めがよく,とっくに起きているものだとおもっていた




きっと,私が起きるまで隣にいてくれたのだろう





秀「あ,宇野先生がね,これ使ってって言ってた」





私の枕元には,温かいタオルと目薬,湯たんぽが置いてあった





千「宇野先生,なんでも持ってるね（笑）」


秀「ドラえもんみたいだな（笑）」


千「そろそろご飯だね…行かないと…」




起き上がろうとしたとき,お腹の下に痛みが走った






千「いっ…たぁ……」


秀「ほら,掴まって」





秀ちゃんの手にしがみつき,支えられながらなんとか立つことができた





秀「昨日…かなりひどくされたんだな」


千「うん…」






リビングに行くと,温かい光が入ってくる






真「おはよ〜さん」

日「おはよ〜」

浦「おはようございます〜」






みんな思い思いに朝を過ごしていた







真「千晃！今日海やで！！！」


千「海なんて久しぶりだな〜」


西「ビーチボールしたい！！」


真「ええなそれ！！」


日「まって…それだと…」






みんなが私のほうを見る


私に合わせて我慢するなんてことはしてほしくない