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第11章 I4U

秀太side






いつもなら少しテレビを見ながら,あったかいお茶を飲むこの時間


今日は俺の隣で千晃がホットミルクがはいったコップを大切そうに両手で包んでいる




千「秀ちゃん,どうかした?」

秀「いや,新鮮だなと思って。この時間に千晃がここにいるのが(笑)」

千「そうだね,(笑)」

秀「飲み終わったら寝よっか」

千「うん!」




隣で笑う千晃の笑顔がたまらなく好きだ


そばにいれることがどれだけ幸せか,改めて実感する




秀「階段上がるのしんどいよね」



これで2度目か,3度目か

千晃をゆっくりと抱き上げる



千「ふふっ(笑)」

秀「なに笑ってんだよ(笑)」

千「秀ちゃんのいい匂いするなぁと思って(笑)」



ほんとに調子が狂う



秀「んなことばっか言ってると落とすよ」

千「え!なんでよ!(笑)」





部屋につき,電気をつける


できるだけお腹に負担をかけないように,ゆっくり千晃を自分のベッドに下ろす





秀「…これでよし。」

千「秀ちゃんはどこで寝るの?」

秀「下のソファーで寝る」

千「え…そんな…それなら私がソファーで…」

秀「…あのさぁ。怪我人をソファーで寝かせられるわけないし,女の子にソファーで寝かせるやつがどこにいるってよ。(笑)」

千「それなら…」

秀「ん?」

千「一緒に寝よ?」




…ほんとに何も知らないんだな,こいつ

同じベッドに,一緒に寝ようと言われる

誘われてるとしか思えない

仮にこれを言われたのが,千晃の体が普通のときだったとしたら

迷わず俺は抱いてしまうだろう




秀「あの…」

千「だめ…かな?…1人で寝るの…まだ怖いから…」




布団を掴みながら,目を潤ませて聞いてくる




秀「ちょっと待ってて。下の電気消してくる」






一旦千晃の元を離れた

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