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第11章 I4U

千晃side




先生「パフォーマンスの件だが。今回は伊藤に歌を歌ってもらいたいと考えている」



…は

なに考えてんの先生



先生「音楽の先生が伊藤はすごく歌が上手いと聞いてな」

真「ええんやない?千晃ほんまに歌上手いで」

浦「え,歌ってみてよ」

千「ここで!?」

先生「下手だったらやらなくてもいいから。今だけだ。頼む」

千「…先生軽くディスってますよね」




体育祭は全校生徒の前で歌うことになる

それなら,今ここで歌った方がましだ





千「♪これから始まる貴方の物語 ずっと長く
道は続くよ 虹色の雨振り注げば 空は高鳴る
眩しい笑顔の奥に 悲しい音がする
寄り添って今があって こんなにも愛しい
手を繋げば温かいこと 嫌いになれば
一人になってくこと 一つ一つが貴方になる
道は続くよ〜 」




歌いだしたらもう止まらなくて

感情が抑えられなくなって





気づけばこの空気



千「ご…ごめんなさい…やっぱ私…歌は…」

A「伊藤さん……」

日「千晃…」

全「めっっっっっっちゃ上手じゃん!!!!!」

千「…え?」

浦「すげえ…千晃にそんな特技が…」

先生「伊藤,お前ほんとにすごいぞ!」




なんで褒められてるんだろう

思いのままに歌っただけ




先生「それからもう2人,男子からも歌えるやつ…いるか?」

日「直也くんと西島上手いですよ」

先生「じゃあその2人に,ときどきハモリに入ってもらう。3人は楽譜を受け取ったら教室の後ろの方で練習を始めるように。残りの生徒はダンスの練習をする。」




受け取った楽譜の歌詞




「僕の憂鬱と不機嫌な彼女」




西「なんか…切ないね(笑)」

浦「ほんとな。(笑)」



千「♪こみ上げる悔し涙が 止ま〜らな〜い〜」



西「うーん。止まらないから声量おおきくして,らとなの間に小さくあの音入れてみ」

千「♪こみ上げる悔し涙が 止ま〜ら〜な〜い〜」

浦「聞き惚れるほんと。(笑)」

千「にっしーの教え方が上手いだけだよ!(笑)」

西「俺が本気になるのは歌だけだからな〜!(笑)」

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