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第11章 I4U

千晃side





二人三脚の練習は,やりたいようでやりたくない


秀ちゃんは頼もしいけど…話しづらい




千「紐持ってきたよ〜」

秀「ん。」



わたしの右足と秀ちゃんの左脚を紐で繋ごうとした…けど

なかなか紐が結べない



秀「へたくそ」



秀ちゃんはそう言うと私から紐を奪い,優しく結びつけた




秀ちゃんの手の高さは私の肩くらい

それでも手をお腹のあたりに頑張って下げてくれて,歩幅も合わせてくれてる

転びそうになった時は支えてくれるし,頼りになるんだけど…



相変わらず,話してくれない


好きになったことでそれが余計に辛くなる



…ほら,また息が苦しくなってきた



秀「…落ち着け。息吐くのゆっくり。」



相変わらず気づくのもはやいし,落ち着かせてくれるけど

今はそれが余計に私を苦しめてる気がする





千「秀…ちゃん…」

秀「なに」

千「今日…時間…ある?」

秀「…無理」



きっぱり言われた

話すのも嫌ってことか

…とことん嫌われてるなあ

泣きそうになるのを必死に隠す

今はそれで精一杯



千「そ…っか…ごめっ…」

秀「…明日」

千「え…?」

秀「…だから,今日は無理だから明日にしてっつってんの」

千「わかった…」






ねえ

今の私はどんな風に見えてるの?

全く検討がつかないよ…

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