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第11章 I4U

宇野side





体育祭は流石にくるだろうと思っていたけどこなくて



心配になって千晃の家を訪問




鍵が開いていて,中に入れる状態だった




部屋に向かうと






手首にナイフを当てる千晃がいた









秀太くんと別れたこと

友香里ちゃんも同時に離れていったこと

未だに理由がわからないこと

生きているのが辛いこと

PTSDの症状が重くなったこと





泣きながら全部話してくれた




もう泣きすぎて目は細くなっていて

綺麗だった手首にはリスカの跡が残ってる




宇「千晃,ひとりでよく頑張ったね。…でももう大丈夫。絶対に私が千晃をまた笑顔にさせるから。もう少しだけ待ってて」


千「宇野ちゃ…ありがとう…」


宇「無理にとは言わないけどさ,みんなすごく心配してる。LINEとかメールとか,返せる範囲で返してほしいな」


千「うん…」


宇「それから。ご飯はしっかり食べること!千晃痩せすぎ。顔色もよくないし,栄養失調になりかけてるから。差し入れ机の上に置いてあるから食べてね。私はもう戻らなきゃいけないけど,今日のうちにまた来るから」







私のなかである疑問が生まれた


どうして友香里ちゃんと同時なのか


秀太くんが友香里ちゃんに乗り換えるはずが無い


あんなに千晃ちゃんを大切にしていたのだから


友香里ちゃんを見た秀太くんは最初顔をしかめていた


それなのになぜ?


ましてや友香里ちゃんは千晃ちゃんの親友


過去に何かあったのか


秀太くんはなぜ別れを決めたのか








宇「…そっちに友香里ちゃんいたら引き止めておいてくれない?…うん…お願い」








少しの焦りを感じつつ,学校に向かって走った

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