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第11章 I4U

日高side






別れたことは知ってたけど,あえてみんな秀太には触れないでいた

秀太が自分から言ってくれる日がくると信じてるから





浦「…千晃,来ないんだな」

西「なあ秀太,いい加減なんとか言ったらどうなんだよ」

日「西島」





目で訴えた

待つしかない

今聞いたところで距離が開くだけ

千晃が戻ってこれる場所を壊してはいけない





prrrrrrrrrrr




真「日高〜,スマホ鳴っとるで」

日「ん〜,さんきゅ」




着信画面には宇野先生




日「先生?」


宇「そっちに友香里ちゃんいたら引き止めておいて。もうすぐ向かうから」


日「…千晃のことですか」


宇「…やっぱ日高君は鋭いね。私もまだ推測だけど,絶対なにかある。お願いね」


日「わかりました」





電話を切って辺りをみまわすと,先生の言った通り友香里がいた




日「…いた」

真「日高?」

日「悪い。ちょっと抜ける。時間になったら連絡して」

真「まあええけど」






友香里は厄介者で有名だった

秀太の追っかけっていう類いに勝手に入れていた






友「あ,光啓くん!久しぶり!」

日「ど〜も!どうしたの?こんなところまで」

友「みんなのこと見に来たの!…それより,千晃は?」

日「千晃なら暫く学校来てないよ〜?」

友「LINEも電話も出なくて…」

日「へえ〜。じゃあ〜,千晃がなんで今来てないかも,なんで辛い思いしてるかも知らないわけだ」

友「まさか…秀太くんと別れたとか!?」



こいつほんとに最悪だなって思いつつ

平常心を装う



日「友香里がこの前うちの学校来たときに別れたよ?あの2人」

友「うそ…私…なんかしたのかな…」

日「…よくわかってんじゃん。ね,宇野先生♪」

宇「友香里ちゃん。ほんとのこと,話してくれないかな」

友「どうゆうことですか…?」

日「俺らはさ,千晃を守るって決めた以上引けないんだわ。友香里は千晃の親友なんでしょ?だったら尚更,見逃すわけにはいかないんだよね」

宇「昼ごろ千晃を連れてくる。少なくともそれまではみっちり話聞くから。来なさい」





競技が始まるまで時間があったから,俺も宇野先生に着いて行った

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