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第11章 I4U

千晃side




ずっと信じてた親友に裏切られて


秀太からも信じてもらえなかった


こんなの…人間不信になってもおかしくない




千「っ…はぁ…はぁ…」

宇「千晃,呼吸はやくなってるからゆっくり」




宇野ちゃんがしっかり支えててくれるからなんとか座っていられる,そんな状態




宇「…千晃,言いたい事全部言っていいよ」



千「…秀ちゃんに別れようって言われたときは…何が何だかわかんなくて…自分に非があるのかなってずっと探してて…欠点だらけで…ぜんぶわかんなくなった…」





信じてた人,大切だった人に同時に突き放される苦しさ




千「わたしっ…友香里と秀ちゃんのこと…誰よりも信じてたんだよ…っ…大好きだった…苦しくて逃げようとしたけど…そんな勇気もなくて…どんどんダメな自分に溺れて……なんで私が……こんな思いしなきゃダメなんだろう…って…」




涙が止まらなくて,声が出ない




宇「…友香里ちゃん。あなたはもうみんなから一切手を引いて。これは家族にも説明させてもらう。…」

友「千晃…ごめん…私っ…馬鹿みたい…」

千「…孤独ってね…ほんとに辛いんだ…自分のことさえも…信じてあげられなくなるの…友香里,2度とこんな真似しちゃだめ…私みたいな思いは誰にもしてほしくないよ…もちろん友香里にも…だから…」

友「…約束する。本当にごめん…」





友香里にはもちろん呆れたし,言いたいことたくさんあるけど

辛い思いを経験したからこそ,ほかの人にはそんな思いしてほしくない






友香里が出ていってから



私がひたすら泣く音だけが部屋に響いていた

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