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第6章 Still love you

((西島side))






やっぱり,どこかおかしい








笑っているように見えても,目は笑ってなくて








一緒にいるのに,うわの空ってかんじで








多分,俺のせいだ








「具合悪くてっ」




そう言って胸に触れようとした手を払われたとき








梓が自分から離れていく気がした




























次の日






隣で眠っていた梓の姿がない








今となってはもう仕事に行ったのかな?なんて考えた自分が馬鹿らしい







リビングに戻ると,机の上には鍵がひとつ








…梓のだった








嫌な予感がして,洗面所へ走る








梓の歯ブラシが消えている








クローゼットの中にあった梓の服も








ペアで買ったコップもクッションも








どうして,離してしまったのだろうか








昨日,異変に気づいていたにも関わらず








俺の気持ちを置いていったまま








梓は出ていってしまった








込み上げる悔し涙は止まることを覚えなかった

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